最近、青汁の成分表のなかに『長命草』という表記を目にすることが多くなってきたというかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

長命草は和名で『ボタンボウフウ』と呼ばれるセリ科の植物です。沖縄本島では『サクナ』や『チョーミーグサ』とも呼ばれ、普段の食材や民間薬として重宝されています。

この長命草ですが『1株食べると、1日長生きできる』と言われ、古くから食卓に取り入れられ盛んに食されてきた植物です。高血圧や動脈硬化、リュウマチ、神経痛、喘息、風邪などに効くとされ、親しまれてきました。

また、デトックス効果や活性酸素の排出を促す抗酸化作用があることも最近の研究でわかり、老廃物を排出することで血行促進、がん予防、美肌効果などにも期待ができることでも注目されています。

沖縄県民がいつまでも若々しく健康でいられる背景には長命草を日頃から食材として取り入れているといった背景もあるようです。実際に動物実験でも発がん抑制の効果が実証されているためまさにその名の通り、健康に長生きするためには是非とも進んで取り入れたい食材であると言えるでしょう。

長命草だけで言ってもこれだけ多くの効果に期待ができるのですが、これと一緒に栄養豊富な野菜を一度に摂れる青汁がいかに日々の健康を後押ししてくれる飲み物なのかということは、もう言わずとも分かりますね。

命長草ってどんな植物?

長命草(ちょうめいそう)は、セリ科カワラボウフウ属の常緑多年草で、海岸の断崖や沖縄県特有のサンゴに含まれるカルシウムが溶け出した石灰岩できた岩場などに自生しています。

長命草の主な成分として、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE)やカロテン、カルシウム、ポリフェノールを多く含んでいるため、民間薬として風邪、喘息、腎臓病、神経痛の治療に用いられます。また、葉や茎は野菜としても利用され、沖縄では天ぷらやおひたし、青汁、茶などにして食べられます。

高血圧や動脈硬化の予防、整腸作用、美肌効果、疲労回復効果があるといわれていて、近年の研究では利尿作用があることも分かりました。これにより過活動膀胱や前立腺肥大の症状を緩和する効果が期待でき、排尿でお困りの方にもおすすめの食材といえます。

 

副作用の心配はない?

結論から言えば副作用はありません。栄養が豊富とはいえ、人工的に作られたような薬ではないため普段の食事の中で健康を意識してサラダを食べるのと同じ感覚で摂取できるものだと思っていて問題はありません。

ただし、体質によってはアレルギー反応(肌のかゆみ、赤いポツポツが出る)のようなものが出ることもあるため、万が一サプリや青汁を飲んだ際に身体に異常を感じたら飲むのをやめてかかりつけの医師に相談などするのが良いでしょう。

これと同じ理由で腎臓に障害がある場合は含まれるカリウムによって高カリウム血症になる可能性はあるため、飲む前にかかりつけの医師へ相談するのが安全策かと言えます。

また一部の女性から「妊娠中は飲んでもいいの?」という声を聞くこともありますが、基本的には飲んでも問題はありません。むしろ食物繊維などの働きによって体内の毒素を積極的に出すことで母子ともに健康な体作りをサポートしてくれる青汁は積極的に日々の生活に取り入れたい飲み物だと言えるでしょう。ただし、これもアレルギー反応などが心配な場合は必ず医師へ相談のうえ、飲み始めるのが良いでしょう。

 

長命草に含まれる特徴的な成分とその働き

ポリフェノール

ポリフェノールは、そばなどに含まれるルチンや、コーヒーなどに含まれるクロロゲン酸、そのほかにもネオクロロゲン酸、カテキン、ビスナジンなどの豊富なポリフェノール類を含み、日々の生活で発生した活性酸素を取り除く働きのある、高い抗酸化作用を発揮します。疲労やストレス、紫外線などの外からの刺激で増えた活性酸素は細胞を傷つけ、過剰に発生することで様々な病気の原因になります。長命草にはポリフェノールが多く含まれると言われるそばやコーヒーの2倍ほどのポリフェノールが含まれているため、その効果に期待ができます。

また、クロロゲン酸は継続的に摂取することで脂質を分解・燃焼しやすい身体づくりを手助けする効果があるためダイエット中のひとは是非とも取り入れたい成分ですよね。そのうえ長命草に含まれるプテリキシンという成分が直接、細胞へ働きかけてくれるため肥満を抑制する効果があることも分かっています。血行を促進して代謝を上げる効果のあるビスナジンの働きも相まってダイエット中のひとには強い味方ですね。

 

ビタミンC・E

ビタミンCにも抗酸化作用があることは知られていますが、そのほかにも抗ストレス作用などの働きによって日々の疲れやストレスによって傷ついた内臓、肌の再生にも一役買ってくれます。ビタミンCのメラニン生成を抑制する働きや潤いを保つ働きは、長命草の抗酸化作用との相乗効果によって、美肌効果やアンチエイジングにも有効であるといわれています。また、コラーゲンの生成を促して美肌効果に期待が持てることや、血管や骨・筋肉といった体組織を作るうえでも必要不可欠な栄養素のため積極的に摂取したい栄養素の1つです。また、白血球の働きを強化する働きもあるため免疫力を高め、風邪をひきにくくする予防効果もあります。

ビタミンEは別名『若返りのビタミン』と呼ばれます。コラーゲンを破壊する活性酸素から肌を守り、血行の促進をすることで血の巡りがよくなることでその結果、リンパ液も正常に流れるようになることで新陳代謝があがります。その結果としてむくみが取れる、冷え性の改善などに期待が持てます。

また、活性酸素が過剰に発生することで体内の酸化が進み、そのせいで細胞が錆びついてしまうと働きが鈍くなるため、疲れやすい、なかなか疲れが抜けないといった日々の悩みに繋がるケースもよく見られます。年齢を重ねるごとに若い時と比べてはるかに活力は低下していますし、溜まった疲労も抜けにくくなります。この錆びついてしまった身体機能を回復させるために必要なのが抗酸化作用のある栄養素というわけです。増加した活性酸素の量を減らすことで自然と身体機能が回復すると同時に、免疫力や抵抗力も回復するため根本から疲れにくい身体づくりをすることもできます。身体の老化を防ぎ、むしろ回復させることにより根本からの改善がはかれるのです。ビタミンCの抗酸化作用などと協力し合って相乗効果を生み出すことも分かっています。

 

イソサミジン

長命草の独自成分であるイソサミジンには、過剰に収縮した膀胱や前立腺の筋肉を緩める働きがあります。つまり排尿作用の手助けをしてくれるということですね。

そのため年齢を重ねることで起こりがちなトイレのトラブル(残尿感や夜間頻尿、過活動膀胱など)の症状の緩和に期待ができます。

ラットをつかった実験では、長命草のエキスを与えたものとそうでないものの排尿回数と排尿量を比べたところ、長命草のエキスを与えていないラットに比べ排尿回数が少なく1回あたりの排尿量には数倍の違いが見られたという実験結果があります。

また、イソサミジンには高い血管拡張作用があります。血管を拡張する働きによって血流が改善されるため、冷え性やむくみの改善が期待できるだけでなく、動脈硬化などの血管に関係する疾患の予防にも効果的です。これはビタミン類などの血行促進の効果と相まって相乗効果に期待ができるためすぐに効果を実感できる人も少なくありません。  

 

鉄分・カルシウム

カルシウムが骨や歯を作るために必要な栄養素だということはとても有名ですよね。牛乳や魚の骨といった乳製品や魚介類に多く含まれることで知られていますが、実は野菜にもカルシウムが多く含まれています。カルシウムは骨や歯を作るだけでなく、脳のはたらきを良くする効果もあります。血中のカルシウム濃度が下がるとイライラしたり集中力が低下するなどの弊害も起こるため、普段からしっかり摂取しておきたい栄養素です。

また、鉄分も血をつくることで貧血予防などに効果があることで非常に有名ですが、疲労回復やカルシウムと同じく歯や骨を丈夫にする働きがあることは意外と知られていません。また、女性であれば生理の際に一時的に貧血気味になりフラつく経験をしたかたも少なくないかと思います。ダイエットなどを意識するあまり菜食中心の生活にまってしまうと知らずのうちに鉄分は不足しがちに。鉄分が不足すると頭痛やめまい、疲労・倦怠感など、酷い時には動悸・息切れ・めまいなど身体的異常が多く現れます。そうならないために鉄の吸収を促すビタミンCなどとあわせて意識的に摂取することで鉄分不足にならないよう気を付けましょう。

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